みずにんの日記

のべです!考えたことを記録しております!

アンダーザヘブンをみて知った宗教の特徴四つ

先日友人から教えてもらったショッキングな話。

「戦争のとき、敵軍が、対戦国の女性を犯すのは、ただたんに性的欲求を満たすだけではなく、宗教的な教えがあるんだって。相手の国の女に、自分の種を宿すことでその女を殺さずとも、敵国の血を滅ぼすことができる。そんな考えのもと、男どもは種を宿すって発想で犯してるから、自分を正当化しているみたい」

これをきいたとき、目が点になりました。そんな発想、日本で生まれ育った無宗教のわたしにはなかったからです。

 

そして、このあいだ、母から教えてもらったことわざ?をはてなブログでもご紹介しました。

「親しい人と、野球と宗教と政治の話はしてはいけない」という言葉。

野球や政治で、熱くなって口論するところは想像できても、宗教に関するぶつかり合いに関しては、あまりピンときませんでした。

 

そして、安倍晋三を暗殺した、旧統一教会という宗教団体に恨みを持つ青年。知れば知るほど「!?」な宗教だけど、日本にこんなにも信者がいたなんてって驚いちゃった。

 

そんなこんなで、人から生まれた宗教に、最近興味が湧いて、理解したいと見切ったドラマがめちゃくちゃよかったので紹介します。

 

「アンダー・ザ・ヘブン 信仰の真実」というドラマです。

今年公開されたできたてホヤホヤのドラマです。

わたしは、Disney+でみました。

1980年代を舞台に、つくられたドラマですが、モルモン教徒の刑事が、ユタ州で起きた母子惨殺事件を解決すべく取り調べ等を行ううちに、宗教の歴史や隠された事実を知っていき、信仰心が揺らいでいくというストーリー。実際の歴史をもとにつくられたドラマなんですけど、かなり宗教の内部を曝け出して描かれているのと、登場人物の心情の揺れの描き方が絶妙だったので、

こりゃ勇気ある、骨のある、才能の塊みたいな人がつくっとんなーと思い、調べてみると

ダスティン・ランス・ブラックが企画、制作してました。

調べてみると、なんと彼自身がモルモン教の家庭に育ってたんですよね。しかも彼の父親はモルモン教の宣教師。

これ、どういうことかというと、いわば身内の告発みたいな感じなんですよ。ドラマの最終的なメッセージとしては、「宗教の教えを利用して、自分のやってることを全部正当化できんだよバカヤロウ」的な感じでしたから、このドラマをもしブラックの家族がみたら、もう居場所もクソもない感じなんじゃない?と思って心配になっちゃいました。でも、大丈夫でした。ブラックの母親が公明な人で、ブラック自身ががゲイであることにもがき苦しみ(宗教的に同性愛は罪なこととされていた)ながら、自殺願望があることに気づいて、彼が13歳のときに住む場所をテキサス州にうつしたんですよね。そこで、ブラックは、自分のセクシャルを肯定できた。(てかモルモン教徒である母親が、テキサス州へ行こうとする勇気、マジで素晴らしい)

移民の国アメリカといわれていても、めちゃ保守派の州ほど宗教が根深くてめちゃ生きづらいんだな〜ってことがわかりました。(んじゃあ日本って全体的に保守派だからどんだけ生きづらいんだよって感じ?無宗教の人が多いからそういう点ではいちいち衝突ないけど)

しかも彼は男性と結婚して、代理母出産して、今は父親になってます。(同性婚で人口減るとか言ってる日本の堅物政治家たち…泣)

 

あと、ブラック、知れば知るほど、実力派でした。(やっぱり)

ブラック脚本の「ミルク」は、2009年にアカデミー賞とっちゃってました。(絶対いつかみよ〜)

ドラマみて、こりゃすげぇと息をのむ展開だったし、内容も圧巻だったから、超納得。

 

とまぁ、ブラックだけで話が終わっちゃいそうになりましたが、宗教に戻すと

 

もちろんその宗教によって教えは違います。神も違う。だから無宗教のわたしが、宗教に関しては理解しきることなんて不可能です。でも、ドラマをみてなんとなくわかりました。わかったことは、四つ。

①自分の信じている宗教が絶対だという「洗脳」

②都合のよい「解釈」ができてしまう

③異教徒というだけで「戦争」に繋がりかねない危うさがある

④宗教から抜け出すことは「死」と同じ

ってことです。この価値観はなんとなく理解できました。しかも、これはどの宗教にもはらむものなんじゃないかな?

神が生まれたときからその神の教えを守るということは、保守し続けるということ。女性、子どもが虐げられてきた時代が今も続いている。どれだけ貧しく飢えてきたのか、そして胸が張り裂ける思いに精神をすり減らしてきたのか、想像すると、苦しくなります。

割礼なんかも、今も続いている悪しき伝統。生まれたときから決まっているその運命とやらは、ただの児童虐待です。これに涙せず、目をつむらず見続けることが人としてできることが不思議ですが、宗教とはそうさせてしまうもの。

何かを信じるということが、いかに罪深いことなのか、身に沁みます。

 

宗教に救われるのも、狂わされるのも、惑わされるのも、人間。

ただ、わかっておかなければいけないのは、普通はまったくもって通じないということ。そしてその世界で重んじられていることを、どれだけ馬鹿馬鹿しくても尊重しなければ争いが起こるということ。

 

なんだか、知らない世界を少し知れて、うれしいな〜

ブラックっていう素晴らしい脚本家・監督と出会えたこともハッピーでした〜