みずにんの日記

のべです!考えたことを記録しております!

是枝作品はよくわかんないけど観なきゃいけない気がする

みなさんは、

「この人が監督の映画は、なんかよくわかんないけど絶対に見ないといけない気がする」

っていう、映画監督の人、いますか?

 

私は、是枝裕和(これえだひろかず)監督がその1人です。

 

有名な監督なので、ご存じの方も多いと思います。

この監督は、『そして父になる』『海街diary』『三度目の殺人』『万引き家族』など、多くの有名な映画を生み出しています。

 

観た後、なんとも言えない気持ちになる作品が多いです。

社会の縮図をありありと映し出した映画に、ただただ打ちのめされます。(わかってて、毎回打ちのめされにいくのですが…)

 

明確な「こんな社会だからだから、こうすればいいよ!」とか「結果こうなりました〜!」的な答えは、一切示されない…

 

映画を観た後、

だからどうしろっていうんだよ……

って、ポツンと置いていかれたような気持ちにさせられます。

 

それが是枝監督の狙いなんでしょうね。

 

是枝作品の中で最もモヤモヤしたのは、『三度目の殺人』です。

で、こやつは殺人犯なのか否か!?!?教えてくれよー!おいーー!!

映画が終わった後、スクリーンの前で、暫く動けないくらい打ちのめされました。

結局最後まで、疑いをかけられた容疑者が、犯人なのかどうか、わからないんです。

 

でも、ふと気づく。「現実って、そうだよね?」

 

映画では犯人が明らかになる場合が多いけど(てか、ほとんど明らかになるけど)、

実際に、殺したか殺していないかって、どれだけその人を追いかけても明らかにならないことのほうが多くないですか?

100%なんて、ほとんどあり得ないことなんじゃないですか?

 

きっと、

お前やったのか?やってねぇのか?

っていう葛藤を、弁護士も検事も、(例え判決がおりたあとでも)ずぅっっと死ぬまで抱えて生きていくんですよね。

そのことの重みを、初めて、この映画を通して知りましたね。

 

実際に、誰かを裁くとき、スッキリすることなんて、ないんじゃないかな?守りたいのが誰なのか、わからなくなってくるんじゃないでしょうか。そのしんどさは、私が想像している以上にキツイものなんだと思います。ホントに。

 

この、「重みを知ることができる」っていうのが、是枝作品の特徴?なんですよね〜

その重みっていうのは、命の重さだったり、人は生まれた瞬間から平等じゃないっていう事実の重さだったり、抱えるしんどさの重さだったり、社会問題の重さだったり、色んな重みなわけです。

 

総合的に、是枝作品の中で最も重かったのは、『誰も知らない』ですね…

 

この作品は、1988年にあった、巣鴨子供置き去り事件を題材に作られた映画で、2004年に公開されています。(事件そのまんまでは内容がキツすぎるから、少し映画では展開が変更されている箇所があります)

 

この映画には、

家族という一番身近なコミュニティにこんなふうに皺寄せがくるこの社会のシステムをどう捉えますか?

と突きつけられた気がしましたね。

 

非常に重かったです。

 

ですが、是枝作品の映画から私は逃げちゃいけないし、絶対に観ないといけないんだな、とよくわかんないけど腹を括っちゃいました。

重みを知らずに生きていくのが怖いんだと思います。

 

今年公開の『ベイビー・ブローカー』もしっかり観に行く予定でございます〜!

 

みなさんは、是枝作品をどう捉えていますか〜?

 

ちなみに、是枝監督以外に、なんかよくわかんないけど、絶対に観ないといけない気がする映画をつくる監督は、私の中でケンローチとポンジュノですね〜。この2人の作品についてもいつか書きたいと思います〜!