みずにんの日記

のべです!考えたことを記録しております!

上方浮世絵館に行ってわかった「浮世絵」とは。

 

大阪松竹座のすぐ近くにある、上方浮世絵館に行ってきました。そこで考えたことをここに記しておきます。

f:id:mizunin:20230224223529j:image入口はこんな感じ。猫の中に浮世絵ちっくな絵が!

入ってすぐ、たくさんの浮世絵が。ここに飾られているものはすべて「上方浮世絵」と呼ばれるものです。

 

「上方浮世絵」とは、浮世絵版画の中でも上方の地で制作・版行されたものです。江戸時代の文化文政頃から明治20年頃までの約100年間にわたって作られました。上方浮世絵は、歌麿・広重のような美人画や風景画は少なく、芝居や歌舞伎役者を描いた役者絵がそのほとんどを占めます。(パンフレット参照)

 

この浮世絵館は2001年に開館しており、なんと3か月に1回のペースで展示内容をガラリと変えているそうな。今回は、「江戸時代・大坂役者絵」ということで、道頓堀で活躍した歌舞伎役者を描いた作品が展示されてありました。(来月は、天保の改革によって規制を受けた作品との比較とのことで、これもまためっちゃ面白そうなんで、見にいきたいなと。)

 

写真撮影OKということだったので、いくつかご紹介できます。

まず、f:id:mizunin:20230224224505j:imageこれ。浮世絵を作る道具です。

ちなみに、皆さんは浮世絵を版画で作ってたこと知ってました?わたしは今回初めてここに行って知り、超々驚いたのです。

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この左の作品ができるまでに、これだけたくさんの板が必要になるんですって。色付けもかなり!難しそう。

f:id:mizunin:20230224224827j:image細ーい文字なんかは、後で毛筆で書いているんだろうなとか思ってたら、スタッフの方が「それも彫ってるんですよ!」と教えてくださいました。浮世絵の中でも、描かれたものと彫られたものがあるそうなのですが、ここで飾っているものはかなり繊細な箇所も含めて全て彫って作られた浮世絵なのです。

おったまげー!

 

作品の下にはこんな感じで↓

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この作品を制作した人と、さらにその下には描かれている歌舞伎役者の名前が書かれているのですが、

「中村」「市川」などの名前がたくさん見られました。「っあ!」と思いました。そっか、脈々と受け継がれているんだな、と。歌舞伎役者は、世襲だから、今でもこの時代に活躍した子孫は、歌舞伎役者として生きているんです。そう思うと、なんだか不思議な感じがしました。逆らえない運命を受け入れる覚悟をしてきた歌舞伎役者たち・・・んん、感慨深いですね。

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歌舞伎役者の控え室をイメージしたであろう展示も。

油絵の浮世絵。斬新ですてきー!

f:id:mizunin:20230224225715j:imagef:id:mizunin:20230224225738j:image一気に現代アート感。

 

浮世絵ってじっくり見れば見るほどすごいです。でも版画って、賢いですよね。すんごく時間をかけて作ったものを、沢山世に出せるし、値段も下げられて普及も速いし。考えた人、賢い!

そして、見れば見るほど、驚くくらい繊細で素晴らしいとわかりました。服の模様なんかも、現代人が見てもすんごい凝っててオシャレ!

明治時代、日本にやってきた海外の人は浮世絵を見て、

なんじゃこりゃあぁ!

ってなっただろうな、と思います。

海外の作品にはない感性が溢れ出ている。

日本文化は特殊で、なおかつそれがアートになったら、よりインパクトがありますね。表現の仕方一つとっても、ね。

 

最後に。

これまで幾度となく難波に行っていたのに、こんなところがあるなんて知りもせず・・・アートに興味を持ったからこそ訪れることができて、よかったです。

500円でゆったり見られて、展示内容にも大満足です。安くてこんな高度なの!と驚きました。

 

大人になっても毎日勉強。ですね。

ということで、死ぬまでコツコツお勉強していきます。